不思議なお話NO28 幽霊について              


 皆さんは幽霊についてどう思っているのでしょうか? 存在すると思っていますか、それとも言下に否定しますか? 或いは実際に遭遇したなどと言う人もいるかもしれません。僕は生涯出合いたくないと思っていますが、これまでこのHPで主張してきたことを思えば、その存在は認めざるを得ません。
 いずれにしても、幽霊に出合ってしまった人のことを思うと、同情に堪えません。きっと寿命の縮む思いで、その恐怖に耐えたのでしょう。そんな思いは誰だってしたくないですよね。幸いにして僕は幽霊に出合ったことはありません。ですが、体験したことはあるのです。出合ったことはないが、体験した? 実は、僕が体験したのは音だけの幽霊だったのです。

 その音が時々我が家に響くようになったのは、二人の子供がまだ小学生低学年の頃のことですドアが開く音、その後バタンと閉まる音。行ってみるとドアは閉まっており鍵までかかっています。階段をとんとんと上がっていく音、時にはバシンという激しい振動を伴い耳をつんざくような音もありました。でもそんな環境で生活していると次第に当たり前のようにそれを受け入れてしまうから不思議です。
 
 時計の針が午後9時にさしかかった頃、二階で物音が……。
 「また来たみたいね」などと妻が言い、子供も怖がってなかなか上に行こうとしません。そろそろ子供の寝る時間ですから、妻がいらいらいして子供をしかりつけます。
「音だけなんだから怖がることないの、早く二階へ行きなさい」
 そうは言っても音は二階でしたのですから。しかたなく僕も口を添えます。
「人間はいつか死んで幽霊になるんだよ。パパが先にあの世に行ったら、あのとき驚かしたのは誰だって怒ってあげるから。さあ早く上に行きなさい」
 こうした会話が日常になされていました。慣れって恐ろしいですね。

 でも不思議なことは、幽霊の音が聞こえなくなって数年後、妻や子供達からこの記憶がすっぽりと抜け落ちていたことです。
不思議なお話No1で僕はこう書きました。
『僕はこの不思議な出来事を真実として捉えて現実世界を認識しました。つまり現実世界には理屈では割り切れない現象が起こりえると認識したのです。しかし、他の人々はこの事実を切り捨てたうえで、心地の良い現実世界を作り上げ、その中にどっぷりとつかっていたのです。』と。
 その幽霊の足音のことを思い出させようとする度に、妻は、不思議なお話No1で母が僕に言った言葉を返してくるのです。
「あんた、夢でもみたんじゃないの」と。
 おいおい、という気持ちを堪えて、引き下がるしかありません。そして思い出させようとする気持ちを放棄しました。

 さて、ここで不思議なお話No8「僕が時空を超えた瞬間」で触れた女性予言者(以下:高松女史)が講演会で述べていた幽霊のお話しを紹介します。高松女史は未来も、さらに幽霊までも見えるのだそうです。お気の毒ですよね。以下、だいたいこんな風なことをお話ししていました。
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  そういえば、あちら側の方の話しをごく当たり前のように言うと、皆様は驚きますが、幽霊も人間と一緒に存在しているのです。この会場にも何人か来ています。
  私は時々普通の人と幽霊とを間違えるのです。また幽霊だろうと思って突き抜けようすると、普通の人と正面衝突してしまうんです。馬鹿みたいでしょ。
  時々挨拶などすると、家まで着いてきて、中まで入ってこようとすることもあります。そんな時は、手を合わせ南無阿彌陀仏と念じるといいみたいですよ。知らん顔で歩いて行ってしまいます。それと塩が嫌いなようです。入り口に二ケ所塩を置いておくと決して入ってきません。これは覚えておくと役にたつと思います。
 でも、このことは覚えておいて下さいね、もし私達が何の努力もせず、何の選択しないで時代に流されていって、この世界が終わりになれば、その人達の世界も終わりになってしまいます。ですから、あの世の人達も必死なのです。終わりになってしまえば、こうしてアメーバーから進化して、今の精神を持つに至った意味が失われてしまうからです
            ◇◇◇◇◇◇
 実を言いますと、僕はこの高松女史の言葉、特に下線を引いた部分に強いインスピレーションを感じました。実際僕らはアメーバーから数十億年掛けて現在の意識を持つに至りました。高松女史は精神と表現していますが、僕には意識と言う言葉の方がぴったりと来ます。
 宇宙の星や銀河が生成と消滅を無限に繰り返すように、過酷な環境での生存競争を生き延び、僕たち生物も無限と思える時間の流れの中で生と死をくり返し、ようやくここまで辿(たど)り着いたのです。そして星空を見上げ宇宙を意識しました。
 この時、個の意識と宇宙の相互作用が発生したと思います。実は、意識が存在しなければ宇宙も存在しないのです。そして個が増殖し、互いに求め合い集合的無意識を形成します。
 カール・G・ユングはこの集合的無意識には心霊的内容が内包されると主張しましたが、僕はこれを霊界と結びつけました。集合的無意識に霊界は存在すると。ですから、人類が滅びてしまえば、高松女史の言うように、霊界も雲散霧消してしまうということです。(読んでいない方は、右のエッセイの覧に掲載している「インターネットの文化人類学的な意味」を是非お読み下さい。集合的無意識について分かりやすく書いております)
 幽霊の話からとんでもなく雄大な話に飛んでしまいましたが、こう思えば良いと思うのです。全ては(幽霊も宇宙も)僕らの意識が関係していると。
  

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